💡 この記事のポイント
- 2026年2月10日の値下がり率TOP20は、75%が決算発表に起因する下落。特に「通期据え置き=失望」パターンが顕著。
- ワースト1位のデクセリアルズ(-19.64%)は3Q減益で急落。成長投資フェーズの一時的調整か、転換点かが焦点。
- 好決算にもかかわらず材料出尽くしで売られた銘柄(東鉄工業、かわでん等)も複数あり、業績と株価の乖離が目立つ。
- 化学セクターから3銘柄がランクインし、半導体材料・電池材料分野の収益環境悪化が示唆される。
目次
本日の値下がり市場概況
2026年2月10日の東京株式市場では、週末に集中した決算発表を受け、多くの銘柄が大幅安となった。値下がり率ランキング上位20銘柄を分析すると、決算ガイダンスショックと好決算出尽くし売りの2パターンが支配的であることがわかる。
特に、3Q決算で減益となったデクセリアルズ(-19.64%)、会計処理問題が続くZETA(-14.25%)、来期減益予想を出した日清紡HD(-12.75%)がワースト3を形成。一方、好決算にもかかわらず材料出尽くしで売られた東鉄工業やかわでんなど、業績と株価が乖離するケースも目立つ。
値下がり率ランキングTOP20一覧
| 順位 | 銘柄名(コード) | 市場 | 業種 | 株価 | 前日比 | 下落率 |
|---|---|---|---|---|---|---|
| 1 | デクセリアルズ(4980) | プライム | 化学 | 2,487 | -608 | -19.64% |
| 2 | ZETA(6031) | グロース | 情報・通信 | 307 | -51 | -14.25% |
| 3 | 日清紡HD(3105) | プライム | 電気機器 | 1,516 | -221.5 | -12.75% |
| 4 | ジャニス工業(5342) | 名証 | ガラス・土石 | 390 | -49 | -11.16% |
| 5 | ビート・HD(9399) | スタンダード | 情報・通信 | 35 | -4 | -10.26% |
| 6 | ADEKA(4401) | プライム | 化学 | 4,482 | -472 | -9.53% |
| 7 | ウリドキ(418A) | 名証ネクスト | 情報・通信 | 790 | -75 | -8.67% |
| 8 | 岡本硝子(7746) | スタンダード | 精密機器 | 1,294 | -122 | -8.62% |
| 9 | 東鉄工業(1835) | プライム | 建設業 | 4,770 | -410 | -7.92% |
| 10 | ククレブ(276A) | グロース | 不動産 | 3,860 | -330 | -7.88% |
| 11 | ダイドーリミテッド(3205) | プライム | 繊維 | 1,223 | -97 | -7.35% |
| 12 | ソケッツ(3634) | スタンダード | 情報・通信 | 860 | -68 | -7.33% |
| 13 | マツモト(7901) | スタンダード | その他製品 | 1,321 | -102 | -7.17% |
| 14 | 国際計測器(7722) | スタンダード | 精密機器 | 1,016 | -77 | -7.04% |
| 15 | クラシコ(442A) | グロース | 繊維 | 1,683 | -127 | -7.02% |
| 16 | 宮入バルブ(6495) | スタンダード | 機械 | 242 | -18 | -6.92% |
| 17 | 戸田工業(4100) | プライム | 化学 | 1,375 | -102 | -6.91% |
| 18 | 大東港運(9367) | スタンダード | 倉庫・運輸 | 2,430 | -180 | -6.90% |
| 19 | クックパッド(2193) | プライム | 情報・通信 | 145 | -10 | -6.45% |
| 20 | かわでん(6648) | スタンダード | 電気機器 | 2,190 | -149 | -6.37% |
全20銘柄の下落要因と注目ポイント
値下がり率ランキングTOP20の全銘柄について、下落要因と注目すべき分析視点を順位順に整理する。
下落パターンの分類
20銘柄を下落要因別に分類すると、大きく5つのパターンに整理できる。決算シーズン特有の動きが大半を占めるが、会計不正や構造的な事業衰退など、より根深い問題を抱える銘柄も含まれている。
パターン1: 減益決算・下方修正ショック(7銘柄)
デクセリアルズ(4980)、日清紡HD(3105)、ADEKA(4401)、ジャニス工業(5342)、ダイドーリミテッド(3205)、戸田工業(4100)、クックパッド(2193)
決算の実績または見通しが市場期待を下回り、売り圧力が強まったケース。特にデクセリアルズは高い成長期待を織り込んでいただけに、通期据え置きでも大幅な失望につながった。
パターン2: 好決算出尽くし売り(4銘柄)
東鉄工業(1835)、かわでん(6648)、国際計測器(7722)、宮入バルブ(6495)
業績自体は好調にもかかわらず、事前の期待値の高さから「材料出尽くし」として売られたパターン。特にかわでんは経常利益68.2%増の好決算でも上方修正がなく失望された。
パターン3: テーマ株の反動安・投機的反落(3銘柄)
岡本硝子(7746)、ビート・HD(9399)、宮入バルブ(6495)
テーマ性や投機的な買いで急騰した後の反動安。岡本硝子は光技術テーマでSNS上の話題度が非常に高く出来高も急増しており、典型的なテーマ株の値動きを示している。
パターン4: 会計・ガバナンス問題(2銘柄)
ZETA(6031)、マツモト(7901)
ZETAは過年度決算の会計処理訂正が継続中で信頼性が毀損。マツモトは継続企業の前提に重要な疑義(ゴーイングコンサーン注記)が存在し、構造的なリスクを抱えている。
パターン5: IPO後調整・その他(4銘柄)
ウリドキ(418A)、ククレブ(276A)、クラシコ(442A)、大東港運(9367)、ソケッツ(3634)
新規上場後の需給調整や、明確な材料がない流動性起因の値動き。投資判断の材料としては優先度が低い。
業種別・市場別の傾向
業種別分布
情報・通信業が5銘柄と最多。クックパッドやZETAなど構造的な問題を抱える銘柄が目立つ。化学セクターではデクセリアルズ、ADEKA、戸田工業の3銘柄がランクインし、半導体材料・電池材料分野の収益環境悪化が示唆される。
市場別分布
まとめと今後の注目ポイント
2026年2月10日の値下がりランキングは、決算発表ラッシュに伴う大幅変動が主因。20銘柄中15銘柄(75%)が決算に関連した下落であり、特に「通期据え置き=失望」「来期減益ガイダンス」「好決算出尽くし」のパターンが繰り返し確認された。
注目すべきは、デクセリアルズのように成長投資フェーズの一時的減益で急落した銘柄と、クックパッドのように構造的な事業衰退で下落した銘柄では、本質的なリスクの性質が全く異なる点である。値下がり率だけで判断せず、下落の「質」を見極めることが重要だ。
今後のウォッチポイント
デクセリアルズ(4980) — 4Q以降の光半導体売上回復トレンド。鹿沼新工場の稼働状況。
日清紡HD(3105) — 防衛関連事業の受注動向。構造改革費用の一巡時期。
ADEKA(4401) — 半導体材料の需要回復タイミング。化学セクター全体の収益トレンド。
岡本硝子(7746) — テーマ株としての値動きの行方。出来高の沈静化タイミング。
※本記事は公開情報に基づく情報整理であり、個人の見解を含みます。特定の銘柄の売買や投資を推奨するものではありません。投資判断はご自身の責任においてお願いいたします。